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2025/12/17

耐震等級3なら安心?静岡県の工務店選びで確認しよう。「直下率」と「構造計算」

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耐震等級3なら安心?静岡県の工務店選びで聞くべき「直下率」と「構造計算」の重要性
 
静岡県藤枝市・島田市・焼津市・榛南エリアで、おしゃれでかわいい注文住宅を手掛けるコージーハウス(小塚建設)の法月です。
 
今回は、デザインのプロである私たちコージーハウスが、構造計算という「目に見えない数字」にもこだわっていることをご紹介させていただきます。
 
地震大国・静岡で、家族の命を守りながら「デザインに優れた家」を建てるために絶対に知っておいてほしい「直下率(ちょっかりつ)」と「構造計算」の話を、本音でお伝えします。
これから藤枝・島田・焼津・榛南エリアで家づくりを検討される方は、ぜひこの知識を「お守り」として持っておいてくださいね。
 

 
1. 静岡県民なら常識?「耐震等級3」の落とし穴
まずは基本のおさらいです。今はどのハウスメーカーさんも工務店さんも「耐震等級3です!」とアピールしていますよね。
  • 耐震等級1:建築基準法の最低ライン。「震度6強~7で倒壊はしない(命を守る)」レベル。
  • 耐震等級2:等級1の1.25倍。学校や病院などの避難所レベル。
  • 耐震等級3:等級1の1.5倍。消防署や警察署など、防災拠点となるレベル。「震度7が2回来ても倒壊せず、その後も住み続けられる」ことを目指した最高等級。
 
ここ静岡県は「南海トラフ地震」が懸念されるエリアです。
藤枝市や島田市で家を建てるなら、「耐震等級3」は選ぶものではなく、「当たり前(最低ライン)」だと私たちは考えています。
「なんだ、やっぱり等級3なら安心じゃない!」
そう思われたかもしれません。でも、ここからが今日の本題です。
「同じ耐震等級3でも、計算の仕方によって強さの根拠がまるで違う」という事実をご存じでしょうか?
 

2. 多くの木造住宅が陥る罠。「構造計算」をしていない?
実は、日本の法律(建築基準法)には「4号特例」というものがあり(※法改正で縮小傾向ですが概念として重要です)、一般的な2階建て木造住宅では、精密な計算(構造計算)が義務付けられていません。
多くの会社が「壁量計算(へきりょうけいさん)」という簡易チェックだけで済ませてしまっているのが現状です。
言葉で説明するよりも、比較表を見ていただいた方が早いでしょう。
あなたの検討している住宅会社がどちらで計算しているか、ぜひチェックしてみてください。
 
【比較表】あなたの家はどっち?強さの根拠チェック


※デメリットについて
表にある通り、「構造計算(許容応力度計算)」は、専門の建築士が時間をかけて計算するため、費用が20~30万円ほどかかり、設計期間も少し長くなります。
ですが、35年以上のローンを組んで住む家の「命の保証代」として、私たちは削らないほうがよいコストだと考えています。
 

3. プロがこっそりチェックする重要数値「直下率(ちょっかりつ)」
さて、ここからがさらにマニアック、でも重要な「直下率」のお話です。
 
直下率とは?「おんぶ」でイメージしてみましょう
直下率とは、「2階の柱や壁の下に、1階の柱や壁がどれだけあるか」を示す割合です。
 
想像してみてください。
あなたが誰かを「おんぶ」するとき、相手があなたの肩の真上に乗ってくれれば安定しますよね?(これが直下率が高い状態)
 
でも、もし相手があなたの「伸ばした腕の上」に乗ろうとしたらどうでしょう?
腕がプルプル震えて、ちょっと揺さぶられただけで崩れてしまいそうですよね。(これが直下率が低い状態)
 
家も同じです。
2階の柱の下に1階の柱がない場合、その重さは「梁(はり)」という横の木材にかかります。地震の縦揺れや大きな力が加わったとき、ここが弱点になりやすいのです。
 
「デザインに優れた家」ほど直下率が悪くなりそう…という矛盾
私たちコージーハウスが得意とする「カフェ風のかわいい家」。をはじめとして、
デザインにこだわりを持った家は、お客様の要望をそのまま詰め込むと、直下率が悪くなりやすい傾向があります。
なぜなら……
  • 「LDKは20畳以上でドーンと広くしたい!(=1階に壁がいらない状態)」
  • 「2階には子供部屋と収納をたくさん作りたい!(=2階は壁だらけの状態)」
こうすると、「2階は重いのに、それを支える1階の足(壁や柱)が少ない」という頭でっかちな状態になりがちなんです。
 
一般的な木造住宅の目安として、直下率は50%以上、できれば60%以上が望ましいと言われています。
しかし、デザイン優先で無理な設計をすると、これが30%台、40%台になってしまうことも。これでは、いくら計算上で「耐震等級3」でも、実際の揺れに弱い家になってしまうリスクがあるのです。
 

4.難題なデザインも「テクノストラクチャー」なら諦めなくていい
「じゃあ、広いリビングのかわいい家は、地震に弱いの?」と。
いいえ、安心してください。
そのために私たちも使っているのが、パナソニックが開発した「テクノストラクチャー工法」なんです。
 
木+鉄の強さで、大空間を支える
テクノストラクチャーでは、家を支える梁(はり)の部分に、木だけでなく「鉄」を組み込んだ複合梁(テクノビーム)を使います。
鉄は木に比べて、強度が圧倒的に高く、時間が経ってもたわみにくい性質があります。
この「鉄の強さ」があるからこそ、多少1階の柱と柱の間隔が広くても(=広いリビングでも)、2階の重さをガッチリと支えることができるんです。
つまり、コージーハウスの家は:
  1. デザイン: カフェみたいにかわいくて、広々としたリビングが作れる。
  2. 構造計算: 全棟で388項目の厳しいチェック(許容応力度計算)を実施。
  3. 直下率対策: 構造のプロであるパナソニックが最終チェックを行い、無理な設計にはストップがかかる(だから安心)。
「かわいい」を諦めない。
「安全」も絶対に妥協しない。
どんなワガママも叶えられるのが、私たちの家づくりです。
 

5. 【地元工務店だから知っている】藤枝・島田の「地面の下」の話
最後に少しだけ、私たちが住むこのエリアの話をさせてください。
藤枝市・島田市・焼津市は、大井川や瀬戸川といった大きな川の恵みを受けた地域です。
「どこでも同じ基礎でいい」と思っていませんか?
実は地域ごとに気を使った方が良いポイントもあったりするのです。
  • 大井川・瀬戸川周辺エリア:
川に近い平野部は、砂や粘土が堆積した地盤が多い傾向にあります。表面は硬そうに見えても、地震の揺れが伝わりやすいケースがあるため、「柱状改良(ちゅうじょうかいりょう)」などの地盤補強が必要になることも。
  • 谷稲葉や牧之原などの台地・山手エリア:
地盤は比較的固いですが、「盛土(もりど)」といって、宅地造成のために人工的に土を埋めた場所が含まれることがあります。この場合、新旧の地盤の境目で不同沈下(家が傾くこと)が起きないよう、慎重な基礎設計が求められます。
 

さいごに
長くなってしまいましたが、お伝えしたかったのは「見た目だけではなく、中身のギャップが大事」ということです。
コージーハウス(小塚建設)が目指すのは、「見た目はカフェみたいにかわいいのに、中身はマッチョ」な家です(笑)。
 
コージーハウス藤枝支店へご来場いただいて、直接さらに分かりやすくご説明することも可能です。
しつこい営業は一切しませんので(本当にしません!)、友達の家に行くような感覚で、お家の夢を聞かせてくださいね。
 

Cozy House(小塚建設株式会社)
小塚建設株式会社 二級建築士 法月
 
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